新商品「銅製万年筆」販売のお知らせ

玉川堂では新商品の「銅製万年筆」を、6月20日(火)より販売致します。
色は「青色」「素銅色」「銀色」の三色、本体価格13万円です。
鎚目を施した本体は、重厚感とともに柔かく手にフィットし、文字を滑らせる時間がより味わい深いものになります。
時とともに深まりゆく風合いを楽しむ一生ものの一点。この機会にどうぞお手にとってご覧下さい。

DSC09805

Gift for Father’s Day ぐい呑製作実演のご案内

6月16日(金)〜18日(日)の3日間、玉川堂青山店にてカップやぐい呑などの酒器を多数取り揃えます。
定番の紋様以外にも多数ご覧頂けますので、父の日用のギフトに是非どうぞ。
また、17日(土)、18日(日)の両日、玉川堂専務・玉川洋基によるぐい呑製作実演を開催致します。
是非この機会に、酒器の生まれる工程を間近でご覧下さい。

【ぐい呑 製作実演会】

6月17日(土) 6月18日(日)/12:00〜17:00/職人・玉川洋基

父の日青山イベント修正

カネ十農園×玉川堂青山店 新茶試飲会のお知らせ

1888年創業の「カネ十農園」は静岡牧之原市の茶農園です。
玉川堂の銅製急須に相性のよい新作茶葉を茶畑から選抜し
みなさまに新茶の香りと芳醇な一時をお楽しみいただける試飲会を開催します。
お茶の美味しい淹れ方や銅製急須のお手入れの仕方などワークショップスタイルで皆様にご案内致します。

5月27日(土)28日(土)/12:00〜17:00

カネジュウ試飲会

[第106号]新たな小売業モデルを体現するGINZA SIX

4月20日に開業した銀座最大の商業施設「GINZA SIX 」は、旧銀座松坂屋の跡地に、銀座では史上初の道路を潰した2区画を使用した規格外の巨大施設です。建物は地下6階、地上13階で、主に商業施設と賃貸オフィスとなっており、施設内に勤務する人員だけで約3,000名とのこと。商業施設には世界241ブランドがテナントに入り、そのうち122ブランドが旗艦店であることも業界では異例の多さで、通常の商業施設であれば、旗艦店は全体の5%程度あれば多い分類に入りますが、全体の半数を超えるという点でも規格外です。ただGINZA SIXは、そのスケールや人気ブランドの集積だけで関心を集めているわけではありません。小売業態の変遷という観点で見ると、極めて重要なターニングポイントになります。高度経済成長やその後のバブル崩壊を経て、少子高齢化、中間層の衰退、デジタル社会に突入したモノが売れない時代に、どのように突破口を開いていくのか。百貨店業界が銀座の一等地で、脱百貨店を打ち出すという新たな小売業モデルの構築に於いても、世界から注目を集めています。

銀座界隈では長きに渡り、銀座三越・銀座松屋・銀座松坂屋をはじめ、数寄屋橋阪急・有楽町そごう・有楽町阪急・有楽町西武・プランタン銀座など、数多くの百貨店が凌ぎを削ってきました。しかし、銀座三越と銀座松屋は双璧で、その牙城を崩すことはできず、その他の百貨店は全て専門店ビルやファッションビルへと姿を変えていきました。銀座初の百貨店である古参の銀座松坂屋は、ラオックスや無印良品などの大型テナントを店内に出店させたものの、それも限界に達して2013年に完全撤退。Jフロントリテイリング(大丸と松坂屋の共同持株会社)は、森ビル・住友商事・ L Real Estate(LVMH=モエ ヘネシー・ルイ ヴィトングループ出資の不動産ファンド)の3社に声をかけ、4社一体で百貨店事業ではなく、しかも松坂屋の称号は使用せず、日本初の本格的なラグジュアリーモールの開業を決断しました。他の銀座の百貨店跡に誕生した商業施設とは大きく異なり、旧銀座松坂屋よりも更なる高級化を目指した事業は、まさに銀座初の百貨店である銀座松坂屋の遺伝子を受け継ぐ施設と言っていいでしょう。

Jフロントリテイリング・山本社長は「過去の延長線上の成功体験に基づいたことではなく、呉服屋から百貨店へと事業を変換させたことと同等レベルの大きな変革をしていかないといけない」と語り、GINZA SIXは、これまでの百貨店商売のあり方を根本から見直し、新たな百貨店モデルの構築を目指しています。現在の百貨店は、商品が売れた時点で仕入れ計上する「消化仕入れ」という取引形態を主流としており、百貨店側はリスクを持たずに商売が出来る仕組みを構築し、成長してきた業界です。消化仕入れは、百貨店側は在庫リスクを気にせず、多種多様な商品を揃えられる一方、一商品あたりの利幅が薄いという欠点があります。百貨店に集客のある時代は、薄利多売で十分な利益が確保されましたが、百貨店の販売力が落ちると、利幅が薄い分、百貨店の収益力は悪化し、毎年閉店する百貨店が続出。百貨店の閉鎖は、今後も全国的に続いていくものと思われます。

一方で、「ルミネ」や「アトレ」などの駅ビル系の小売業は、百貨店の衰退を背に順調に成長を続けています。百貨店の消化仕入れに対し、各ブランドと定期賃貸借契約し、固定で家賃収入を得ながら、売上歩合でさらにプラスアルファの家賃収入を得ていく方式を採用しており、「不動産事業モデル」と呼ばれています。ディベロッパーとしての独自性は出しづらいですが、ブランドをしっかりと揃えた時点で商売としての採算が見込めます。1990年頃のピーク時には約10兆円あった国内百貨店の売上は、四半世紀が経過した現在、約6兆円にまで縮小し、事業の抜本的な見直しが求められている百貨店業界。のれんに価値を置いてきた百貨店が、小売業のひのき舞台である銀座で松坂屋の看板を下げる決断を下したことはまさに時代の流れで、従来の百貨店のビジネスモデルでは消費市場の変化についていけないことを如実に物語っています。GINZA SIXは、不動産事業モデルを基に国内外の高級ブランドを編成し、新たな小売モデルの確立を目指していきます。

GINZA SIXの運営に当たって森ビルとの協業は、脱百貨店的な特徴を植え付けることに大きな役割を果たしました。建物内の巨大な吹き抜け天井からは非常に強いインパクトを放つ草間彌生の巨大アートが吊り下げられ、地下3階には日本の伝統文化を発信する施設として「観世能楽堂」が設置されるなど、アートを中心とした情報・文化発信機能が都市の魅力につながることを理解し、実践してきた森ビルならではの企画・演出が見られます。また、非常用発電設備や帰宅困難者約3,000名の受け入れに備えた防災備蓄倉庫の整備などにも、六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズで磨いた森ビルの防災ノウハウが活かされています。また、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイヴィトングループ)が出資するL Real Estateとの協業は、ブランド誘致に大きな影響力を発揮しました。銀座に路面店のないLVMHの「フェンディ」「セリーヌ」は、1階の路面店へのブランド誘致の段階から当確と言われ、また、銀座で既に路面店を持つLVMH「ディオール」も1階への誘致に成功しました。さらに「ロエベ」「ケンゾー」「クリスチャン・ディオール」など、その他7つのLVMHのブランドも入居しており、GINZA SIXはLVMHの存在が際立っています。

Jフロントリテイリングは、先月4月10日に発表した中期経営計画で、GINZA SIXと同様の不動産事業を強化させ、新たな商業施設の開発や賃貸借面積を拡大する方針を打ち出しました。また、既存の百貨店事業の構造改革も進め、ファッション売り場を中長期的に現在から30%削減することも明言し、これらの取り組みで「脱百貨店」を加速させていきます。我々出店者を集めた開業セレモニーの中で、山本社長はスピーチに於いて次のように述べました。「商業施設はオープンをしたその瞬間から陳腐化が始まるという宿命を背負っている。価値観やライフスタイルが刻一刻と変化する中、ベストな答えをこのGINZA SIXで体現し続ける」と。この言葉に不動産事業をこれからの事業の柱に成長させていく気概を感じました。百貨店というビジネスモデルの終焉が叫ばれる中、将来の百貨店業態のあり方を考えた結果行き着いたという「百貨店をやらない」という選択。百貨店の苦戦は世界的な傾向でもあり、GINZA SIXは、国内外の百貨店業界の今後の展開を占う上でも大きな試金石となります。

玉川堂銀座店、「GINZA SIX」にオープン

2017年4月20日、東京中央区銀座6丁目の「GINZA SIX」4階に「玉川堂銀座店」をオープン致しました。
社長含め全ての職人が一枚一枚鎚目を打った銅板を全ての内装に使用し、玉川堂の新たな世界観を店舗全体で表現しました。
定番や新作銅器の他、木目金、純銀の茶器・酒器など、職人の技の深さを感じて頂ける製品も常時取り揃えております。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

IMG_5423  銀座店②

「燕三条 春の工場めぐり」ご案内

5月のGW3連休は是非工場へ。燕三条のメーカー7社が3日間限定のイベントを開催致します。
親子で楽しめるワークショップや製造現場のご見学など、ものづくりを身近に体験できる3日間です。
皆様のお越しを心よりお待ち致しております。

玉川堂
【営業時間】8:30〜17:30
【ワークショップ】ペン皿作り(13:00〜、15:30〜 各回6〜8名 要予約)
※5月4日午前のみ休業致します。

春の工場めぐり表

[第105号] ロシアビジネスの今

ロシアは、ソ連崩壊直後1992年の経済危機、1998年の財政危機、2008年のリーマンショックと過去3回の危機を乗り越え、強固な経済基盤を構築してきました。その経済成長を支えてきたのが石油と天然ガスで、世界第二位の生産量を誇り、ロシアの輸出総額の約7割を占めています。しかしながら、ウクライナ問題に起因する欧米の対ロシア制裁による石油価格下落やルーブル大暴落などにより、今ロシアは4度目の危機に直面しています。玉川堂メールマガジン第71号(2014年6月1日発行)「ロシア市場の大いなる可能性」配信当時はルーブル大暴落の半年前であったため、日本企業によるロシア市場開拓が急激な広がりを見せていましたが、ルーブル大暴落以降、ロシア経済は一気に冷え込み、日本企業のロシア市場の縮小や撤退が相次ぎました。玉川堂もモスクワに本社を置く代理店がその影響を受け、ここ2年間のロシアでの売上は低迷していましたが、昨年からロシア経済は徐々に回復傾向にあり、今年は経済成長率がプラスへ転じる見込みとのことで、ようやく明るい兆しが見え始めています。

日本とソ連の国交が回復したのが1956年。以来、両国の企業間貿易が行われてきましたが、隣国でありお互い経済規模が大きいにも関わらずその貿易額は少なく、日本と中国間に比べるとわずか10分の1という状態です。しかし、昨年行われた経団連の日本ロシア経済委員会による、会員企業など181社を対象としたアンケート調査では、ロシアビジネスを行っている企業、あるいは今後行う予定企業の77%が「非常に有望・あるいは有望」と回答しており、悲観的とする企業は10%に留まりました。有望であると答えた企業はその理由として「広大な国土と豊富な天然資源の高さ」「1億4000万人の市場規模と潜在力」「平均的な教育水準の高さ」「巨大市場欧州との地理的・習慣的近さ」「日本企業・日本製品に対する強い信頼感と好感度」「老朽インフラの更新需要」などを挙げています。一方悲観的とする企業は「原油安・ルーブル安による事業環境の悪化」「資源依存の経済構造」「欧米との外交関係改善の見通しが不透明」などをその理由として挙げています。このように、いくつかの懸案事項は残るものの、ロシアビジネスに関しては大方の企業が好感触を得ていると言って良いのではないでしょうか。

昨年5月、ロシア・ソチ市で開催された日露首脳会談で、「経済分野における8項目プラン」が発表され、その一つに「中小企業交流・協力の抜本的拡大」が掲げられました。その実現に向けて昨年9月、経済産業省とロシア連邦経済発展省が協議を行い、日露両国の中小企業分野における協力のためのプラットホーム創設に関する覚書に署名。世耕弘成経済産業大臣は「ロシア経済分野協力担当大臣」にも任命され、現在ロシア側と具体的なプランを計画していますが、「日露経済関係をより一層強化することで、アベノミクスの一翼を担いたい」と、大きな期待感を示しています。2014年12月のルーブル大暴落以降マイナス成長のロシア経済ですが、経済産業省は2017年のロシアの経済成長率を0.6%と予測しており、世界銀行は消費や投資の大幅な回復が見込めるとして、経済産業省よりさらに高い1.5%の成長率を予測。昨年からロシア経済は景気後退から抜け出し、プラス成長に転じるとみているのです。

このように、ようやく経済が回復傾向にあるロシアですが、ロシアでビジネスを展開するにあたって留意すべき点が2つあると感じています。一つは、ソ連が崩壊して約25年しか経過していないため、安定した企業社会が形成されておらず、再編が頻繁に起こること。相手を大企業と思い交渉を進めても、他社とのM&Aで破談になったケースもあるそうです。もう一つは、多くが新興企業のため経営者のリーダーシップが強く、短期ビジネスに走る傾向があるため、その見極めが必要であること。しかし、元来ロシア人は欧米流のビジネスに慣れており、品質が納得できれば無理な価格交渉は行わず、取引先には敬意を払い、契約はしっかりと守ります。コミュニケーションを密にして信頼関係を構築すれば、大半のリスクを回避できるというのが、ロシアビジネスを展開している企業の共通の見解です。ロシア人は誇り高く、義理人情にも厚い民族。上手く信頼関係を構築できれば、中小企業にとって頼もしいパートナーとなります。

さらにロシアには親日家が多く、日本製品への信頼度とその需要はとても高いため、より緊密にビジネスを行い、共に発展するパートナーとしてさらなる協力体制を築いていくべきでしょう。2008年のロシア3回目の経済危機の際はすぐに回復へ向かいましたが、4回目の経済危機の傷跡はあまりにも大きく、回復傾向にあるとは言えロシアでビジネスを展開していくには当面難しい時期であることは確かで、日露の輸出入の活性化にはもうしばらく時間が掛かることでしょう。しかし現在のルーブル安は、ロシアの原料輸出に対してメリットは大きく、また経済の停滞は賃金上昇を抑えるため、ロシア企業の経営側にとっての雇用環境は良くなっています。これらがプラスに転じれば、より一層日露の中小企業交流は活性化していくものと考えています。人口減少が顕著となる日本にとって、時代に先んじてロシアビジネスを展開していくことは、次世代の事業に資することに繋がっていくものと信じています。

玉川堂青山店 新作花器発表会

玉川堂の女性職人が1年をかけて手掛けた新作花器の発表会を開催致します。
女性ならではの感性で新たな鎚目と色の表現を求め、銅という素材の可能性をまた一つ広げた、手の平サイズの花器の誕生です。
製作を手掛けた女性職人が青山店にて実演を行います。皆様どうぞ足をお運び下さい。

4月15日(土)/12:00〜17:00/職人・松川千香美

DSC09495 DSC09497

[第104号]民泊の見直しと民宿の可能性

円安や訪日ビザの緩和を受け、訪日外国人観光客数は、2014年1,341万人、2015年1,974万人、2016年2,404万人と、想定を遥かに上回る勢いで増え続けています。政府は5年前、2020年の東京五輪開催時に2,000万人を目標として掲げていましたが、現在は4,000万人へと上方修正しています。その分、東京・京都・大阪などの大都市でのホテル稼働率は軒並み上昇し、観光シーズンは国内の旅行者やビジネスマンも宿泊先を確保できない状況に陥り、「ホテル難民」という言葉も生まれました。また、ホテル側も便乗値上げし、宿泊費が急騰するなどの影響も出ています。このまま訪日外国人数が増え続けると、2020年、客室数は約40,000室不足すると予測されています。現時点でも既にホテルの不足感が強まっていますが、東京オリンピック後の供給過剰懸念から、新たなホテルの開業には慎重になっている傾向もあり、ホテルのみで約40,000室の穴埋めは現実的には不可能な状態と言えます。訪日外国人観光客への宿泊施設不足の解消策には、早急な対応が求められています。

この状況を改善するための策として注目されているのが「民泊」です。大都市を中心とする慢性的な宿泊施設不足を背景に、政府は旅館業法の規制緩和を進め、自宅やマンションの空き部屋など、一般住宅を宿泊施設として貸し出して旅行客を有料で泊める民泊を奨励しています。ホテルに比べてリーズナブルに宿泊できるという価格的な利点だけではなく、現地の人々の暮らしや住まいに密着した異文化体験ができるという点も、訪日外国人観光客にとって民泊を利用する魅力となっています。空き家、マンションの空室など、日本全国の空室率は20%を超えていると言われており、人口減少の日本では、今後さらに増加することが予想されます。現在、訪日外国人観光客の10人に1人は民泊を利用していると言われており、民泊仲介サイトは大盛況です。ホスト(部屋を貸す人)とゲスト(部屋を借りる人)のマッチングサービス業で、ホストは副業として収入を得ることが出来、ゲストはホテルより格安で宿泊できるため、民宿ビジネスは急成長を遂げています。もはや、民泊なくして日本のインバウンドは成立しない状態となっており、民泊への依存度は高まる一方です。

しかし民泊は、宿泊施設として想定した建築ではないため、防災や防犯、衛生面など、日本の旅館業法で定められた基準に満たしていないケースがほとんどで、宿泊者の安全確保が出来ていません。また、外国人は日本との文化や生活習慣の違いがあるため、近隣の住民とトラブルが生じたりするなど、多くの課題を残したままなのです。設備投資や申請手続きに必要なコストをかけている宿泊業者から見ると、その手続きを行っていない民泊ビジネスは不公平に映ります。また、宿泊業者は法人として納税する義務があり、物販にかかる固定資産税額が自宅と営業用で全く異なるということも、不公平という面では同様です。ホテルや旅館では、旅館業法に則って厳格に業務を行い、サービスの質の向上に努めていますが、民泊の推進によってグレーな宿泊の営業が横行しており、メリットもデメリットも非常に大きいことが、今の民泊の現状です。

宿泊施設の増加は喫緊の課題であるものの、民泊の推進は慎重に行わなければなりません。将来の日本の観光産業を考えると、民泊よりは、旅館業法に則った「民宿」に注目すべきであると考えています。農林水産省は「農家民宿」を推進事業として農家へ奨励していますが、宿泊施設の増加だけでなく、農業振興のためにも、さらに国力を注力して欲しいものです。農家が住居の一部を旅行者に提供する新しいスタイルの宿泊施設で、希望に応じて農作業を体験したり、その農家が作った作物を食べることで、より深くその土地の習慣や文化に触れることができます。事業の多角化を推し進める先進的農家が農家民宿を営んでおり、安倍首相が唱える「強い農業」には欠かせない事業です。また、全国各地の古民家を活かし、民宿として営業する動きも出始めていますが、これも地域活性化に繋がるため、政府や行政のより一層のバックアップを期待しています。そこに地産地消のレストランも併設できれば、さらに魅力的な展開になるでしょう。

農家民宿の世界的好事例を挙げると、フランスの存在が飛び抜けています。終戦直後からグリーン・ツーリズムが振興されているフランスは、ヨーロッパ最大の農業国で、農業経営の多角化を通じた所得向上は、EUの農業構造政策の柱の1つとなっています。その農家民宿をビジネスとして成功させているのが、フランスワイン業界です。もはや民宿の領域を超えて、高級ホテルクラスの施設を提供している革新的企業や生産者も存在しますが、中でも日本人に人気の高い宿は、ボルドーの名門「シャトー・ラグランジュ」です。一時は荒廃したシャトーをサントリーが購入して立て直しに成功。その後は設備投資にも力を入れ、宿泊施設とレストランを併設し、連日外国人観光客で賑わっています。企業経営の多いボルドー地方に対して、家族経営の多いブルゴーニュ地方は、小規模グループや個人旅行に適しており、生産者と密接したサービスを受けることができるため、日本人ワイン愛好家にも好評です。農家民宿のヒントはフランスにあり、日本の農家はフランスワインを参考に、民宿事業を推進して欲しいものです。

政府は東京五輪開催の2020年に、訪日外国人観光客数4,000万人を目指していますが、宿泊施設などのインフラが整わないまま、苦肉の策で民泊の奨励を行っています。日本経済の活性化には、訪日外国人観光客の増加は必要不可欠な状態であることは間違いなく、地場産業に従事し、産業観光を促進している私たちとしても、さらなる増加を期待しています。しかし、急激に伸び過ぎている感があり、量より質を重視したインバウンド政策が求められていることも確かです。旅館業法に則った宿泊施設への宿泊を基本路線とし、旅行者が安全に宿泊出来ることが最優先ですが、それに対する対策が出ておらず、このまま民泊ビジネスが野放しに広がると、観光立国を目指す日本の足かせになりかねません。民宿は民泊と異なり、コストも経費も掛かり、そして急激な宿泊施設数の拡大には繋がりませんが、民泊ビジネスに対する規制強化、民宿ビジネスの新たな制度改革を推し進めていくことこそ、これからの日本の観光産業に求められていることです。

ゴールデンウィーク営業日のお知らせ

5月のゴールデンウィークの各店舗営業日をお知らせ致します。

燕本店
【営業日】
5月3日(水)AM8:30〜PM5:30
5月4日(木)PM13:00〜PM5:30(午後からの営業となります)
5月5日(金)AM8:30〜PM5:30
【休業日】
5月6日(土)、7日(日)

青山店
5月2日(火)の定休日以外は営業致します。

銀座店
ゴールデンウィーク期間中は無休で営業致します。

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。