[第194号] 古代より社会発展の変革を担う銅

 銅は、パソコン・携帯電話・自動車・電力インフラなど、幅広い産業で使用されており、銅価格は世界経済の変調に敏感に反応するため、私たち銅を扱う産業や投資家の間では、「ドクターカッパー」とも呼んでいます。…

[第193号] 千利休の美意識を問う

 千利休。様々な書物を通し、その生き方が学ばれてきましたが、実像はあまり分かっていません。数少ない資料や美術品から分析された、それぞれの時代における千利休への空想が文献として膨大に伝承され、その積み重…

[第192号] 日本人の美意識が溢れる伝統色

 日本の「伝統色」。色彩の美しさのみならず名称も美しく、日本が誇る伝統文化です。このような個性豊かな伝統色が生まれた背景としては、日本の風土と気候の多様な分布が挙げられます。南北に細長い日本は寒帯・温…

[第191号] ルネサンス 〜挑戦と応戦〜

 ルネサンスとは「再生」を意味し、14世紀〜17世紀、イタリア・フィレンツェを中心とした、古代ギリシア・ローマの文化を復活させるための社会運動です。4世紀にローマ帝国がキリスト教を国教化してから約10…

[第190号] 世界に誇れる玉露のUMAMI

本日5月1日は八十八夜。茶畑では若葉を摘む日本の原風景が見られる時期で、これから本格的に新茶シーズンが到来します。厳しい冬の寒さを越え、初夏の陽射しの中、いっせいに芽吹く新芽は瑞々しい生命力に溢れ、鮮…

[第188号] 本阿弥光悦に工芸の原点を観る

本阿弥光悦(ほんあみ こうえつ・1558〜1637)。どのような人物なのか、今一つ判然としない方も多いのではないでしょうか。文献が少ない上に、あまりに多彩な芸術活動を行ったことから、その生涯の多くは謎…

[第187号] 台湾茶の香りを聞く

世界のお茶の起源は約4700年前(紀元前約2700年)、中国雲南省・四川省周辺での茶栽培とされ、中国で広く茶栽培が行われたのは唐時代(618〜907年)以降です。日本では平安時代初期(810年頃)、遣…

[第186号] 人間の美のあり方を問う

「生活に必要なものこそ美しくあるべき」。芸術と生活の統一化を理念に掲げ、「アーツ・アンド・クラフツ運動」を展開した近代デザインの父・ウィリアムモリス。産業革命によって機械化大量生産、大量消費の時代へと…